お墓、墓石、霊園に関することは、小路口石材工業株式会社(大阪府堺市)

創業100有余年
お客様のお墓を末代まで守っていくという義務

弊社は、当家が先祖代々引き継いでいる町の小さな石屋です。
創業から100年余りが経ち、近年では石材業界も中国からの輸入製品の波に揉まれ、日本国内にも多数の安売り店や、店舗を持たないブローカーが増加の一途をたどり、一昔前では考えられないような価格でお墓を建てることが出来る時代になりました。
しかし、いくら安価に建てることが出来ても、お墓は5年や10年で建て替える『モノ』ではありません。
永代にわたり、御先祖様をお祀りしていく大事な『御石塔』なのです。
だからこそ私達は、より良い品質の石、長年の実績による国産銘石をお薦めします。そして、私は石屋に生まれてきた使命として、建てたお墓を末代まで守っていかなければならない義務があると思っています。
お客様と私達のお付き合いは、お墓を建てた時からが始まりなのだと思います。

五十年や百年という長い歳月で見れば、ほんのわずかな金額の差で、一生に一度の買い物を台無しにしないで頂きたい、そんな思いをどうにかして、お墓を建てようと考える一人でも多くの方へお伝えしたくて書きました。
お墓づくりに失敗しないために、ぜひご一読下さい。

『長年の実績による国産銘石をお薦めします』

そう一言で申しましても、お客様の立場になれば、同じ石に変わりはないのになんで国産の石が良いの?なんで国産の石は金額が高くて外国の石は安いの?最近知人が中国産の石でお墓をしたけど、見た目にすごく綺麗だったけど何がいけないの?というような疑問が出てくるのは当たり前のことだと思います。

『安くて良い物』… 古くから商人の街として知られている大阪の皆様なら、買い物をする時には当たり前のような感覚で持っているものだと思います。
お墓でも、見た目で同じものばかりが並んでいて、明確な違いが分からなければ、なるべく安価な方へ、心が動いてしまうのは当然の心理だと思います。

しかし、この違いがプロでなければ分からないことを悪質に利用し、価格ばかりを意識させて、悪い品質の石や、普通では考えられないようなことを平然と行う業者が、近年では増加を辿る一方で、古くから石屋を営んでいる町の石屋さんが減少傾向にあるのです。

古くから石屋をしている者の一人として、この現状は非常に憤りを感じてはおりますが、私共の手立てとしては、先代方やこれからの後継者へ恥じることのない仕事をし、この店を代々受け継いでいくことしか出来ません。

悪い品質の石や、安売り業者のする考えられない行動とは一体どういうことなのかを具体的に申しますと、業界事情になるので全体的な信用を落としかねないと思う部分もあるのですが、あえて言います。

まず近年の墓石業界は、外国産の石を中心に中国で加工・製造をするのが基本な流れとなっています。理由は“人件費が日本と比べると格段に安いから”ということと、日本では職人さんの給料は月給制が当たり前ですが、中国では大部分の工場が仕上がった製品に応じて給料が決まる、つまり、石を切っても磨いても、キズが発見されたり色ムラが出たりすると何時間かけて加工しても給料はゼロということになります。ということは加工する金額が日本より格段に安いということになります。

しかし、中国の職人さんもその日を生きることに精一杯の状態ですから、少しのキズや色ムラ等が出ても塗れば数年は分からなくすることができる、私達の知らないような薬品を使用し、私達の元へ送ってくるのです。その数年後の結果としては皆様も容易に想像がつくと思いますが、隠れていたキズや色ムラが出てくるといったことになり、私達石屋としても、お客様に非常に申し訳ないことになりますし、お客様としても大変気分が悪くなってしまいます。

これが当社が外国産をなるべく扱わない方針をとっている一つの理由になりますが、それでは私共が外国産の石を全く扱っていないのかというとそうではありません。やはりお客様のご予算に合わせたご提案をしなければいけませんし、外国産だからといって同じ地球で採れる石ですから、全てが悪いというわけではありません。

加工工場さえ良い所であれば、良い石も存在するので、当社では外国産の石が数百種ある中で限られた、間違いのない石のみを使用することにしています。


それではなぜ良い外国産の石もあるのに国産にこだわるのか?

当社が国産銘石にこだわる理由

良い外国産と言いましても、数百種ある中で私達の目にかなう墓石材はほんの数種しかありません。それに、決して外国産の『石』が安いのではありません。加工賃が安いのです。それが良い石になればなおさらです。 そういった理由をまとめてみると、国産墓石が高いというわけではなくなるのです。

石自体の金額は、大部分が採石される量に対して製品になる比率と、需要と供給の関係により決定されますので、同じ日本の工場で加工をすれば、国産の石より外国産の石の方が高くなるなんていうことも少なくありません。

こんなに長い文章をここまでお読み下さっているあなた様ならもうお分かりのこととは思いますが、お墓を建てるということは、やはり国産の石を安心できる工場で加工するということが一番正しい買い物だということになります。

それにやはり日本の風土にあった石、例えばお客様の出身地の石を使用すると、建てたお墓に対する思いもまた一味違ったものになってくるだろうと思います。そういう特別な思いの入ったお墓を建てるお客様は、『適当に石を選んで建てました』という人に比べて、やはりお墓参りを欠かしません。

繰り返しになりますが、決して外国産が悪いということを言っているのではありません。しかし私達石屋の立場としましては、やはり建ててからもお参りを欠かさず、綺麗な状態を長く保って頂きたいのが心情です。

私達はお墓を愛しています。
そのような私共の思いとお客様との思いを融合させ、世界に1基しかないお客様だけのお墓創り『想いをカタチに』し、これからもお客様とのご縁の輪を広げていきたいと思っております。